ジョーローガンとUFCとイーロンと。
アメリカの大統領選について、
トランプ陣営がうまく活用したPodcastや格闘技のファンダム的なものについて、
備忘録的なメモを残しておこうかなと。
(※トランプ氏の話題ばかりですが、
決っしてトランプ支持者ではないのでその点はご理解頂ければと)
・トランプ勝利宣言の壇上にUFCの社長ダナ・ホワイト氏が。
UFCのダナ・ホワイトがいるのはびっくりした。
ここまでするってことは、そういうこと。
ダナ・ホワイトとトランプの蜜月関係についてはこちらのNY Timesの記事がかなり詳しく書いていたり。
Dana White, Donald Trump and the Rise of Cage-Match Politics - The New York Times
ハリスが負ける理由は大きく3つ。ガザの状況で若者と中東系移民が投票に躊躇したこと。バイデン政権のインフレ対策と移民政策の手緩さを嫌われたこと。そしてこの男性優位の国で女であったこと。
— 北丸雄二💙💛❤️🖤🤍💚 (@quitamarco) 2024年11月6日
その頃から2024年を念頭にトランプ陣営はトランプをスポーツや総合格闘技UFC等の会場に出向かせ、若年男性層へのアピールと「マッチョ」なトランプというイメージ作りを始めた。陣営は大統領選を左右する激戦諸州で、若年男性層が有権者の11%を占めることに注目、その取り込みを図ったわけだ。3/11 pic.twitter.com/6dgLqlE3z5
— 久保山 尚 🏴のバズらせ特級出羽守 (@KBYMScotland) 2024年11月6日
"bro vote"は有効に働いた、的な分析。
選挙最終版でのジョーローガンによるトランプ指示。
Joe Roganは誤解されがちだけど、
以前まではバーニー・サンダース支持。
つまりゴリゴリの右派保守というわけではなかった。
そこからのこのトランプ(共和党)支持の表明。
マイク・タイソンなどのインフルエンサーがそれに続き、
BLM運動のトップの人も賛同したり。
これは結構デカかったと個人的に思ってます。
人気ポッドキャスト司会者がトランプ氏支持、という毎日新聞の記事だが、ハリスとの対談をローガンがオファーしたところハリスが「自分のところに来い、時間は一時間だけ」と言ったので実現されなかった。ローガンは「ハリスの人となりを知るのに一時間では足りない。自分のオースティンのスタジオに来…
— 小田切尚登 (@Naotoodagiri) 2024年11月7日
カマラ・ハリス氏がジョー・ローガン・ポッドキャストへの出演を断ったのも痛かった。
若年層にアピールできたはずなのに、リスクを鑑みてなのかお断り。
"逃げた"と見なされても仕方がない感じ。
(※スケジュールの都合かもしれないけれど・・・)
a voter in Arizona told MSNBC that he was on the fence but decided to vote for Trump when Harris didn't go on the Joe Rogan podcast pic.twitter.com/4TkX7J6EcA
— Aaron Rupar (@atrupar) 2024年11月6日
実際に、ハリス氏がJoe Roganへの出演を断ったからトランプに投票したという大学生の声も。
CNNの出口調査でトランプとハリスの違いが一番出ているのは学歴のデータ。トランプの支持者が唯一優っているのが「大卒でない白人」
— 徳重龍徳 @ハチワレ好き/グラビア評論家 (@tatsunoritoku) 2024年11月6日
ヒラリー、ハリスと女性候補がトランプを前にガラスの天井を破れなかったが、天井ばかりを見てないでその下にいる白人労働者を味方にしないとまた同じことになりそう pic.twitter.com/2u7ZNUarCJ
「大卒でない白人」にポッドキャストはかなり効いたんじゃないかな・・・。
あとUFC(総合格闘技団体)やプロレスは強さが何よりもものを言う世界。
Joe RoganやDana Whiteが支援したとなれば、
"『マッチョな白人に憧れる黒人男性』"がトランプ支援になるのは不思議じゃない。
(ナイジェリア出身の黒人スター選手・アデザニアはこないだ負けちゃったけど)
最後の最後には政策を訴えたり相手を攻撃するより、「こういう人間味や趣味のアピールで、政策に関心を持たない層を引き寄せる」が効果的だったりする。かなり、票を読み込むかもしれない。
トランプ氏はずっと昔からUFCを支援してきたほどの格闘技ファンだし、
あの熱狂を見てきていて「これは活用できる」と思ったに違いないなと。
セレブの支援はジョーローガンとの対談には敵わなかった、的な分析。
この辺のツイートも。
The Joe Rogan endorsement of Trump had a big impact, like I predicted https://t.co/NpkBhyH6Ie pic.twitter.com/xoE6Ygx0UU
— Kyle Becker (@kylenabecker) 2024年11月6日
これもなるほどなと。
旧友が「やっぱりトランプはいいよね、見ると元気になるよ〜」と言ってて、リーダーを選ぶ基準として「見ると元気になる」はけっこうデカい要素だよなと思った。数年後の未来を良くするかもしれない政策の内容より、いま元気(高揚)をくれるキャラクター性が勝つ。日本の選挙もそうなってるよね。
— 瀧波ユカリ (@takinamiyukari) 2024年11月6日
そんなんでええんか、とは正直思うけれど。
このツイートも興味深かった。
格闘技界隈はわりとトランプ支持でかたまってたけどボディビルダーはドンのシュワちゃんが民主党なので結構割れてたな、という印象でした。あんまちゃんと見れてないけど。
— 女性声優 (@ssig33) 2024年11月7日
あくまでPodcastや格闘技という視点だけでみた振り返りにはなるけれど、
Joe Roganが最後の最後に
トランプ氏、、J・D・ヴァンス(副大統領候補)、そしてイーロンマスクとダメ押しのインタビュー音声を配信したのはけっこうな影響があったんだろうなと。
トランプ支持を表明したタイミングもうまいし、
ジョーローガンが勝利後に「作戦どおり」と書いたのもそういうこと。
カマラ・ハリス氏も色んなポッドキャストには出ていたけれど、
真面目に語るよりも、おっちゃんの格闘技談義の方がウケた、というのもあると思う。
SNSや仕事、勉強、遊びと忙しいはずの若者や労働者層の耳を、
3時間耳を引き付けるポッドキャストは強し、という備忘録でした。
日本だと、RIZINのファンダムがそれほど右派・保守に偏っているイメージは(個人的には)ないけれど、もはやセレブスポーツ化しているUFCと、まだ"反体制"のイメージのRIZINの立ち位置の違いなのかな、とは思ったり。
たぶん誰も興味ないブログ記事になってしまったけれど、そろそろこの辺で。