教授の死とカズオイシグロの映画
坂本龍一さんが亡くなった。
YMOからソロのアルバムまで、
人生の節目でほんとうにお世話になった音楽家。
癌の闘病をずっと頑張っておられて
最近新アルバム『12』も出したところなので、
もう大丈夫なんだろうなぁ、と思ってたところにこの訃報。
実は一度、学生時代にライブを見たこともあったり。
(3000円で見られたという奇跡)
生であの独特なしゃべり方をする教授を観れたのは
ほんとにラッキーだったなと。
映画×坂本龍一でいくと、
やっぱり『ラスト・エンペラー』の「Rain」のシーンに敵うものはないので、
ぜひ見てほしいなと。
坂本龍一さんといえば、映画『ラストエンペラー』のこのシーンで流れる「Rain」が本当に好き。https://t.co/CuEtvGo0Mi #坂本龍一
— ねじまきブログ🌎 (@nejimakiblog) April 2, 2023
お疲れ様でした。安らかに。
『生きる-living』
あともう一つ書いておくと、
カズオイシグロも脚本で携わった映画『生きる-living』を観てきた。
黒澤明の名作をリメイク、ということで巷では話題になっている作品。
オリジナルは日本が舞台なのに対して、
今作はイギリス・ロンドン。
特に違和感なく、ブランコのシーンも、
ウサギの人形のクレーンゲームも悪くなかった。
たらい回しのシーンすらなんかおしゃれだった笑
記憶の振り返り方や、物語の展開の仕方は、
カズオイシグロお得意な感じのスタイルが出ていてすごく良かった。
小説『日の名残り』に通じるテーマもしっかり書かれていて、
カズオイシグロが脚本をやる意味も伝わってきた。
カメラワークはやっぱりクロサワには勝てず、というところだけど、
イギリス版『IKIRU』として立派に仕上がってたなと。
とりあえずシェパーズパイを食べて見たくなったな。
教授の死もあいまって、
自分が人生で何をやりたいのか、
何をすべきなのか、
考えさせられる一日だった。
ねじまき