6章から15章までの感想
村上春樹の新作『街とその不確かな壁』の
ほんとにざっくり読書メモ 兼 軽い感想を。
(※ネタバレありなのでご注意を)
・自分も主人公と同じく、僕も滅多に夢をみないのでちょっと共感が持てる。
・学生時代の場面は、短編小説の「蛍」や「石のまくらに」に似た雰囲気がする
短歌を送りあうところとか。
・壁は誰が作ったのでもなく「もともとここにあったのさ」とのこと。
「壁」は誰かが作ったものだと『世界の終り~』のときから思っていたので。
・主人公は恋人にあうために"世界の終り"的な街までやってきた
・高校生同士が万年筆で(インクの名前からおそらくペリカンの万年筆)
文通をするのはなんか現実感ないな、と思ったり笑
(この時代は普通なのかもだけど)
・「世界の終り~」でも『街とその不確かな壁』でも
主人公があっさりと影を捨ててしまうのはなんだかな~
・「街」の官舎地区に住んでいたのは官吏や将校だったらしい。
ちょっと戦争のテーマな匂いがしてきた。
(「世界の終り~」ではそんな設定なかったよね?)
・「夢読み」を何のためにしているのかわからない感じも、過去作と同じ。
・"一角獣"ではなく「単角獣」とワードが変わっているのは、
なにかしら意図があるのか、語句が時代とともにアップデートされたのか。
・「"勃〇"」好きだなぁ、ハルキさん。
・村上春樹さん新作の舞台は福島県南会津? 「街とその不確かな壁」に描写
舞台は福島県かも、という考察も。
・村上春樹「残りの人生、いくつ長編を書けるだろう」世界的小説家が70歳を超えて変わったこと――『街とその不確かな壁』ロング・インタビュー
・地図を歩きながらつくるのも同じ流れ。
・壁は面白がって僕の試みを見ているけど、面白がっているぐらい強大な存在。
・幽霊のところは『雨月物語』っぽさのある日本的なホラー感あり。
・少しずつ「街」に同化していってしまう主人公。
交互に世界や時代が変わるいつもの方式だけれど、
サブタイトルや章の名前が一切なく、
数字だけの区切りなのがちょっと寂しい気もする。
けれど「世界の終り」と違って、初めから同じ人物であると書かれているので、
どちらの世界にいるかは書かなくても良い気がしてきた。
今回はこんな感じで。じっくり読んでいきたい。
・AI時代に読む村上春樹の『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』 - 世界のねじを巻くブログ
・『街とその不確かな壁/村上春樹』の読書メモ (2023.4.13) - ねじまき日記